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【金沢赤十字病院】広報誌 かなざわ日赤ニュース Vol.18紹介ページです。

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かなざわ日赤ニュース Vol.18(平成20年12月発行)

関節リウマチ

 『リウマチ』という病気は適切な治療をしなければ、痛みと変形が手指の小関節だけでなく、次第に膝関節、股関節等の大関節まで広がり、徐々に寝たきりになってゆく恐ろしい病気です。

医師 松田 英三(まつだ えいぞう)
第二整形外科部長
医学博士
日本整形外科学会専門医

1)リウマチとは…

 ウマチは関節液を産生する関節滑膜が、関節に対し免疫反応をおこして破壊することが原因です。ただ痛いだけではなく、統計上、平均寿命が一般よりも10歳程度短いことが報告されており、痛みをとるだけでは十分な治療とは言えません。そして、関節破壊は発症後早期(2年以内)に急速に進行することが明らかになってきたので、その間に適切な治療を受けられるかが、患者さまの運命の分かれ目になります。
 リウマチは、たしかに怖い病気ですが、昨今、リウマチの病態に対する研究が進み、強力な治療薬が出現したため、リウマチを完全に治せる時代が近づいてきました。


2)リウマチの治療

 ウマチは局所の病気ではなく、全身の病気なので、その治療はお薬による治療が主役です。お薬の種類は大きく4つに分けられます。

1.非ステロイド性消炎鎮痛剤
 いわゆる「痛み止め」であり、速やかに痛みや腫れを抑えることができますが、胃や、腎臓に障害が生じることがあり、さらに病気自体を治すことができないので、治療の主役にはなれません。

2.ステロイド剤
 痛みや腫れに対し、「痛み止め」をはるかに上回る効果がありますが、骨粗鬆症、糖尿病、感染症等、重い副作用があるので、慎重に、短期的に用いられます。

3.抗リウマチ薬
 痛みを直接的に抑える薬ではないので、効果が現れるのに数週間かかりますが、前出の2剤と違って、病気を根本的に治すことが可能なので、リウマチ治療の主役となります。ただし、腎、肺、造血器に副作用をもたらす頻度が高いので、慎重な経過観察を要します。

4.生物学的製剤
 リウマチの原因である、免疫異常を分子レベルで抑えることで、非常に強力な効果があり、すでに破壊された関節を修復する力があるとさえ言われています。注射によってのみ投与され、既存の抗リウマチ薬を3ヵ月以上投与しても効果の見られないリウマチ患者さまが投与の対象になります。

 免疫反応を抑えるため、結核を罹患したことのある方、あるいは、結核患者さまと接触したことのある方には結核発症のリスクがあるので、十分な注意が必要です。
 非常に高価な薬ですが、さまざまな補助を受けられる場合がありますので、ぜひご相談ください。


3)リウマチのこれから

 来、リウマチ患者さまにとって、四肢の関節手術(滑膜切除術、人工関節置換術)は避けられないものでしたが、新しい抗リウマチ薬の開発や、生物学的製剤の出現により、整形外科でのリウマチの手術件数は年々減少してきています。今後、すべての患者さまが、発症早期から生物学的製剤を使用するようになれば、いつか手術を受ける患者さまがいなくなる日がやってくるかもしれません。



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