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【金沢赤十字病院】広報誌 かなざわ日赤ニュース Vol.3紹介ページです。

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かなざわ日赤ニュース Vol.3(平成15年7月発行)

痛くない大腸内視鏡検査に「二つの武器」

-大腸癌の早期発見・早期治療のために-


大腸がんは増え続けています

 厚生労働省の統計によると平成13年の大腸がんによる死亡数は3万7千人近くであり、30年前に比べて4.3倍に増えています。
 これは日本人の食生活が欧米化したことが原因と考えられています。現在、大腸がんによる死亡数は男性では、肺がん、胃がん、肝臓がんに続いて第4位、女性では胃がんに次いで第2位ですが、いずれも増え続けており、特に女性ではここ1,2年のうちに第1位になる勢いです。


大腸がんに注意しなければいけない人は?

 血縁者に大腸がんの方がおられる方、肉類をよく食べる方、便秘がちの方、運動不足の方は大腸がんになりやすいとされています。心配な症状としては、排便時の出血や便に血液が付着する、便の形が細くなった、便秘がひどくなったといったものがあります。これらの症状は肛門の近く(直腸)のがんでみられることがありますが、最近は大腸のより奥のほうにがんがみつかることが多くなっており、無症状や腹部違和感といった症状しかない場合もしばしばです。


大腸がんの検査法には次の3つがあります

・便潜血検査(便に目に見えない血液が混ざっていないかを調べる)
・注腸検査(バリウムと空気を肛門から注入してレントゲン撮影をする)
・大腸内視鏡検査(肛門から内視鏡を挿入する)

 便潜血検査は検診でしばしば行われている方法で、多くの人の検査を行うには簡便な方法なのですが、あなた自身が大腸がんではないかという検査(精密検査)としては十分ではありません。たとえば早期大腸がんでは2割程度しか陽性となりません。進行癌でも4分の1は陰性になるというデータもあります。
 注腸検査は全大腸を検査することができますが、早期の表面型のがんはみつかりにくく、ポリープが発見された場合には結局のところ内視鏡検査を受けないと組織検査もポリープ切除も行えないため、最近は最初から内視鏡検査を行う場合が多くなっています。当院でも大腸検査のほとんどを内視鏡にて行っています。
 大腸内視鏡検査には大腸全てを内視鏡で調べる全大腸内視鏡検査と肛門に近い直腸とS状結腸のみを調べるS状結腸内視鏡検査があります。S状結腸内視鏡検査は浣腸をするだけで検査ができるのですが、大腸がんの3割はS状結腸より奥にみつかるため、精密検査としては全大腸内視鏡検査を行う必要があります。全大腸内視鏡検査をする場合は、下剤を飲んでいただいて大腸をきれいに洗い流しから行います。このため、いわゆる「宿便」もとれます。


安全で痛くない大腸内視鏡検査に「二つの武器」があります

 大腸は全長約1.5メートルで、人によって長さや屈曲はさまざまです。しかし、内視鏡ではだいたい70-80cmで大腸の奥まで到達します。つまり、挿入するときに大腸をアコーディオンのように縮めるのです。検査をする医師は痛みがないよう細心の注意を払って行うので、痛みはほとんどないか軽度のつっぱり感程度です。それでも、腸に癒着がある方や腸が長くてお腹の中で内視鏡が複雑にとぐろをまいているときに痛みがおきることがあります。
 最近、大腸内視鏡検査の器機が進歩し、痛みのない安全な大腸内視鏡検査を行うために「二つの武器」が加わりました。一つは「硬度可変式内視鏡」です。大腸検査の内視鏡はくねくねしたS状結腸では柔らかいほうが腸への刺激が少なく安全です。しかし、それより奥へ進むと内視鏡は硬いほうがおなかの中でたわむことなくスムーズに挿入できます。硬度可変式内視鏡とは名前のとおり、挿入中にいつでも手元で自在に内視鏡を硬くしたり柔らかくしたりできる内視鏡なのです。もう一つの武器は、われわれがカーナビにもじって通称「コロナビ」と呼んでいる大腸内視鏡挿入形状観測装置です。名前は長いのですが、要するにおなかの中で内視鏡がどんな形になっているのかをレントゲンを使わずに映し出す装置です。内視鏡から出る弱い電磁波を体外でキャッチして映像にします。電磁波といってもテレビから出ているものより弱くて全く害はありません。これを使うと、大腸内視鏡検査の最中に内視鏡がどこまで挿入されていて、どこでどのように曲がっているのかがわかるので、苦痛のない安全な内視鏡検査ができるのです。



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